「クロノも食べる?」
「ん? あ、サンキュ」
 マールが差し出したごく小さな包みを受け取り、クロノはそれを開いて口の中に放り込んだ。薄荷の匂いと爽やかな甘味が鼻腔からすっと抜けていく。ミントキャンディだ。
「クロノのは何味だった?」
 同じように飴玉を口に転がしつつ、マールが尋ねてきた。
「ミント味。そっちは違うのか?」
「うん、私のはチョコレートなの。包み紙だけじゃわからないんだよね」
 そう言って、マールはキャンディの包装を見た。そして、ふと、という感じで呟く。
「ミント味と、チョコ味。一緒に食べたらチョコミントになるのかな?」
「そりゃまあ、理屈ではそうなるだろうけど」
「試してみようか」
 何かを考えついた顔。
 まるでとっておきのイタズラが閃いたみたいだな、と思った瞬間、クロノの思考回路は停止した。――マールに口吻けられたために。

「……うん。ほんのりチョコミント風味」
 たっぷり三十秒間の静止後、唇を離した彼女はあっけらかんと笑った。
「ごちそうさま♪」

 ……それってどっちに対して言ってるんだ。
 頭のどこか冷静な部分が呟くのを聞きながら、クロノは茹だり顔で呆然と目の前の少女を見つめたのだった。



リーネ広場でマールがキャンディを買っていた場面からの連想で描いた絵。
絵自体はなんてことない、ほのぼの〜なものなのに
何なんでしょうかこのショートショートは。
……また阿呆なものを書いてしまった……(五右ェ門調)

クロノがマールに唇奪われるパターンの話、これで書くの3回目です。
そして逆パターンは1回も無し(裏除く) ダメだうちのクロノ……。
それにしてもこのマール、思いっきり確信犯っぽくないですか。
うちでは性格悪いクロノのことを「黒ノ」と呼んでますが
マールの場合はさしずめ「魔ール」ですかね〜はっはっは(ヘンな名前付けるな)。

ちなみにこれ、SSだけは1年以上前から出来上がってました。
何だかんだでアップするのが延び延びになってて
自分でも半分忘れかけてたんですが。

こんなネタ1年以上も寝かせんなよ私。

元々腐ってるのにさらに発酵させてどーする。


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