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ずっと信じてた。 あなたと再びめぐりあえる明日のことを。 だって、そうじゃなかったら、私は一歩も前になんて進めなかった。 ううん。……きっと、立ち上がることだってできなかったから。 なのに、どうしてなのかな。 今、あなたがいる。ここにいる。生きている……そのことを、なぜ、信じられないんだろう。 なぜ、遠くに感じるんだろう。 失われた時間を取り戻すなんて、ホントはできないんじゃないか……って、心のどこかで思ってるのかな。 それとも、あんまり夢に見過ぎたから、また夢なのかもしれない、って疑ってるのかな。 それとも、 ……知らないうちにまぶたに溜まったこの涙が、あなたの顔をぼやけさせてるからかな……? けぶる視界の中に、ふたつのヒスイ色が揺れた。 私の大好きな色。 あなたの瞳の色。 誰よりも大好きな、あなたの… 「クロノ……!」 考えるより先に、呼んでいた。あなたの名を。 何度も繰り返される夢の中で、いつもそうしていたように。 「お帰り……クロノ……!」 夢なら途切れる。だけど、途切れなかった。この時の流れは。 幻なら消える。だけど、消えなかった。腕の中のあなたは。 伝わるぬくもりに、頑なな不安が溶けていく。 今ならわかる。 あなたが確かにここにいること。 生きていること。 私の手の届くところに、帰ってきたこと。 ……長い長い悪夢が、ようやく終わりを告げたこと。 「もう……遠く行っちゃあ、ダメだよ……」 涙ににじんだ願いを、そっと呟く。 うなずき返す、クロノ。 小さな子供を慰めるみたいに背中に置いてくれた、その手がとっても優しくて……あたたかくて。 私はますます泣きたくなった。 「クロノがいない間にね……」とか、 「私、その時にね……」とか。 いっぱい言いたいことがあるのに、言葉が出ないよ。 ねえ、クロノ。 たくさん話そうね。 他愛ないことでもいいの。 いろんな話がしたい。 あなたと、笑い合いたい。 今日も、明日も、その先もずっと。 ……だけど、今は。今だけは。 大好きな人に寄りかかることのできる嬉しさを、 もう少し、抱きしめさせていてね……。 −END− |
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<オマケのあとがき> (1)「時と光の下で」は3つとも関連付けてありますが、このside Mだけは同人誌での書き下ろしでした。「もうそういた」が無くなったずっと後に書いたものです。side K、side C、side M共通のこだわりとしては、投稿テーマが『遠距離』だったので、必ず文中に「遠い」という単語を入れるというのがありました。 (2)死の山イベントでマールサイドの話はありがちかな、と思うんですが。自分的にはやっぱり外せないだろうということで(笑) 死の山がらみのネタはこれ含めてそれなりに書いてるものの、また違った切り口で描いてみたいなーとは思いますね。 >>>side K >>>side C <<<小説目次 <<<クロノトリガー目次 <<<TOP |