● 君の空へ ●




 受け入れる覚悟など、とうに作り上げられていた。
 ただ、それでも……願わずにはいられなかったのだ。


   ***


 見上げた夜空に星がひとつ、瞬いて流れていった。
 大魔王討伐の宴に沸くレイドックの城で、バーバラは人気のないテラスに佇んでいた。
 温暖な気候のこの辺りも、日が落ちればさすがに冷える季節だ。じっとしていると、夜気が身体に染み込んできた。―― 夢見のしずくがそのように思わせているだけで、実際には寒くなどないと、わかってはいるが。
『その瞬間』は、ごく間近に迫っていると悟っていた。
「……バーバラ」
 声に振り向く。
 月鏡の塔での出会いのように、目の前に鏡はなくとも、彼がそこにいるだろうことは振り返る前から容易に予感できた。
 期間の長さなど問題ではなく、それだけの時を共に過ごしてきたのだ。
 本当は、これからもそうして共に過ごしていきたかった。
 今はもう、叶いはしない望みだけれど。
「ソール」
 愛しい少年の名を唱える。
 まるでそれが魔法の解ける合図になってしまったかのように、『その瞬間』が音もなく降りてきた。
 急速に現実感が消え、周囲の何もかもが ―― いや、彼女自身だけが、色を失い薄れていく。
「ほら、あたし、一人だけ実体がなかったから……」
 口から滑り出す言葉が自分の心を砕き、その破片で全てが引き裂かれていくのを感じる。
 それでもバーバラは気丈に唇をほころばせた。別れの時は笑顔でと、ずっと決めていた。めそめそするのは、あたしには似合わない。
「みんなにもよろしくね。あたしは、みんなのこと絶対に忘れないよ、って」
 ソールの瞳が悼むような ―― 痛むような色に揺れる。
 だが、それはほんの一瞬のことだった。
 少年は強く、力強く、微笑んだ。
「忘れたりなんてしない。会いに行く。どこにいたって、おれは必ずバーバラのことを見つけ出す。だから……」
 今度こそ強がりではなく、バーバラは心から笑った。
 それがたとえ、誰より優しい彼の、残酷な嘘になってしまったとしても。
「……うん。待ってる。ずっとずっと、待ってる」
 どうしても堪えきれなかった涙が一粒、頬を伝っていく。
「――――――」
 最後の言葉は、唇の動きだけでそこに残した。


   ***


『行くな』とすがりつかずにいられたのは、『ここにいてくれ』と抱きしめずに済んだのは、自制心に無理難題を押しつけた末の奇跡としか言いようがなかった。
 消え去った少女の残像をまぶたに焼きつけ、ソールはきつく目を閉じた。
 ともすればそのまま崩れ落ちてしまいそうな、重い ―― 実体を伴った ―― 身体をやせ我慢でどうにか支え、両手で自分自身の頬を打つ。かつて、少女がそうやって喝を入れ、励ましてくれたように。
 ―― 泣いてうつむいている暇なんかない。
 顔を上げ、彼は虚空を見据えた。
「まずは……旅立ちの許可かな」
 渾身の力を振り絞ってその場を離れ、玉座の間に向かいながら、苦く笑う。
「父上と母上、怒るだろうな。それに、兵士長たちもか」
 だが、愛する少女との離別をひきかえにして世界を救ったのである。それぐらいのわがままをご褒美として聞いてもらっても、ばちは当たらないだろう。
 そう。離別を ――
(永遠のものにはしない。させない)
 約束は、守るためにあるのだから。
「……やってやるさ」
 少年は拳を固く握りしめた。


   ***


 それから、幾許かの時は流れ ――


   ***


 夢に浮かぶ美しき白亜の王宮、ゼニスの城。
 その前庭でひとり空を眺め、バーバラは思いに沈む。

 あの旅の仲間たちは、どうしているだろうか?
 ハッサンは、きっと大工仕事に忙しく明け暮れているのだろう。
 ミレーユは、夢占いの修業中だろうか。それとも彼女のことだ、すっかり一人前の占い師として大成しているかもしれない。
 チャモロは、ゲントの村で、今日も変わらず人助けに精を出しているに違いない。
 アモスは、モンストルの町でおそらく穏やかに日々を過ごしているのだろう。
 テリーは、今でもガンディーノの両親の元にいるのか ―― あるいは彼の性格からして、ふらりと一人、旅の空だったりするのだろうか。
 そして、ソールは ――……

 バーバラはかぶりを振り、切なく締めつけられる胸をそっと押さえた。
 そこに行くことは叶わずとも、あの世界を覗くぐらいは実は可能なのだと知っていたが、彼女は別れの日以来、一度もそうせずにいた。できなかった。
 どれほど焦がれても、けして手には触れられぬ幸福を目にするのは辛かったし、何よりバーバラは怖かったのだ。仲間たち……殊に、ソールの心から、自分の存在が消滅しているのではないかと、確かめることが。
 しかし、想いを馳せることだけは止めようもない。
 気がつけば堂々巡りのように、気持ちは世界を越え、彼らのもとに飛んでゆく。
 あの日交わした約束を、希望という名の礎にして。

「……ラ。……ーバラ」
 どこからか、声が聞こえた。
「……バーバラ。ここにいたのですか」
 振り返る。
 いつからそこにいたのか、顔なじみになったゼニス王側近の女性神官が、すぐ近くに立っていた。
「あ……はい。ごめんなさい」
 どうやら何度か呼びかけられていたらしい。
 上の空だった非礼に謝罪して、バーバラは尋ねた。
「何かご用だったでしょうか?」
「いえ……用というほどではないのです。ただ、『卵』のそばに姿が見えなかったので」
『卵』―― 旅の最中に知った、“未来”が入っているという卵のことだ。
 この城にカルベローナの長としてやってきてから、その修業の一環で、バーバラは元々の世話係と一緒に卵を育てていた。残念ながら、今もまだ孵ってはいないのだが。
「すみません。少し席を外すと、言付けてはあったんですけど」
「ああ、それは構わないんですよ。私が勝手に探しにきただけですから」
 気にしなくていいというように、神官は目を細めた。
「……この城に来てから、よく、先程のような顔をしていますね」
「え?」
「遥か彼方の空をたぐり寄せたがっているような、そんな顔です」
「…………」
 バーバラは瞳を伏せた。
 全部見透かされてしまった気分になる。
 神官は小さなため息をつくと、そっと口を開いた。
「このことを言うべきか否か、ずっと迷っていたのですが……あなたにひとつ、ゼニス様のお言葉をお伝えします。あの卵 ―― あれには未来が入っているというのはご存知ですね」
「ええ。もちろん」
「あれは人々の思いの結晶でもあります。そして、あなたの魔力を受け、今も成長を続けている」
「知っています。そのことが……何か?」
 既知の事柄の繰り返しに、バーバラは首を捻る。
 いったい彼女は何を言おうとしているのだろう。
「……こう言い換えましょう。魔力の源は、強い心の力、思いです。つまり、あなたの純粋な夢……願いが、『卵』を通じておそらく具現化を ―― 」
 そこまで言いかけた時、突如横から割り込みが入った。
「た、大変だー!」
 卵の世話係である。息せき切って猛烈な勢いで駆けてくるその様子に、バーバラと神官は思わず顔を見合わせた。
「どうしたの?」
「どうしたのです?」
 ほぼ異口同音に訊く。
 世話係の男は勢い込んで叫んだ。
「卵が! 卵が今、孵りかけてるんだべ!」


   ***


「こうして集まるのも久し振りね」
 感慨深げにミレーユが言った。
「そうですね。とても懐かしい気持ちになります」
 チャモロがうなずく。
 ―― グランマーズの館。
 夢占いの水晶が置かれた卓を囲み、現在の占い手であるミレーユを中心にする形で、あの旅の仲間たちが顔を合わせている。本来の館の主、グランマーズは『年寄りはお邪魔じゃろうて、ワシはちょっと出かけてくるよ』などと笑って言い残し、外出していた。
「とは言っても……ハッサンとは、それほど久し振りでもなかったりするんだけれどね」
 はにかむように、ミレーユは微笑んだ。
 どことなく含みを持ったその発言に、場の視線が一点に集まる。中でも、テリーの目つきはひときわ険しい。
「ま、まあ、オレとミレーユは、住んでるところも近いしな!」
 あさっての方向を見つつ、ハッサンは豪快に笑ってみせた。その顔が少々赤く見えるのは、気のせいとは思い難い。
 しかし、それ以上の追及をさらりとかわすかの如く、すかさずミレーユはソールに話題を振った。
「旅を続けていると聞いたけれど、ちょうど城に帰ってきてくれていて幸いだったわ」
「本当は、ミレーユたちが呼びに来た時は城にいない予定だったんだけどさ」
 ソールは半ば不本意を表情にまじえつつ、髪を掻いた。
「フランコ兵士長に引き止められたんだよ。『少なくとも一週間はご滞在なさいますよね? ご両親思いの王子様です、たまのご帰宅には当然、たっぷりと親孝行されますよね?』って泣き落としかけてきて」
「ふふ。それじゃ、フランコさんに感謝しなくちゃね」
 それからミレーユは付け加えるように、控えめに問いかけてきた。
「……旅は順調?」
 その言葉に、ソールは苦笑を返す。
 聡い彼女はそれだけで察してくれたらしく、気遣わしげな瞳で、そう、とひとこと呟いた。
 さりげなさを装い、ミレーユは弟の方に目を移した。
「旅といえば、テリー、あなたもね。うまく連絡をつけられて良かった」
「よく言うよ。占いで、しっかりこっちの居場所をつきとめてきやがったくせに」
 鼻を鳴らし、テリーは肩をすくめた。
「宿にハッサンと二人して押しかけてきた日には、いったい何事かと思ったぜ」
 そんな相変わらずな物言いに、ソールは我知らず微笑み、あらためて皆を見回した。そうして、ここにいない『彼女』の他にも見当たらない面子に思い当たる。
「あ ―― アモスは?」
「彼は来られないんですって。残念ね」
「ま、仕方ねえさ。もうじきパパになるっていうんだから」
「えっ」
 ハッサンの何気ない台詞に、ソールはびっくりして目を見張った。
 旅を終えたのちモンストルに戻り、町の娘と結ばれたとは耳にしていたが、そこまでは知らなかったのである。
「そうか……近いうちに、お祝いに行かなきゃな」
「本当におめでたいことです。アモスさんとそのご家族に、祝福があらんことを」
 チャモロがにこにことしてゲント流の印を切った。

 あの頃と何も変わらないようで、確実に変わっていくものもある。
 そのことを意識して、ソールはどこか物寂しさを覚えた。
 自分の気持ちは、決意は、今も別れの日のまま変わらない。変わっていない。そのつもりでいる。
(彼女は……バーバラは、どうなんだろう)
 今日、これから正にそれが垣間見られるはずではある。
 ミレーユが仲間たちに招集をかけたのはそのためだった。夢占いの力を使って、バーバラの様子が見られるというのだ。
 彼女は今、ゼニスの城で未来の卵を世話しているらしい。そして、その卵がもう間もなく生まれるだろう……とも。
 再会の手立てを未だ見つけられぬまま、こっそり ―― と、ソールは感じていた ―― バーバラの様子をうかがうのは心苦しくもあったが、同時に嬉しくもあった。
 今はまだそこに手が届かなくても、彼女が元気にしている姿をこの目にできたなら、自分はきっとまた頑張れる。そう思えたから。

「さあ……それじゃ、始めるわよ」
 改まったように、ミレーユが真剣な顔つきになり、水晶に手をかざした。


   ***


 世話係が大慌てで飛んできたのも道理で、卵はひび割れ脈動し、今しも中身が生まれてこようとしているのがはっきりわかった。
 普通の城のようにそれほど沢山の人間がいるわけではないが、ゼニス王を始めとして、城中の人間が卵のある広間に集まり、その動向を注視している。
「いよいよですね」
 祈りの仕草で手を組み、神官が呟いた。
「ええ……」
 その隣で、バーバラも固唾を呑んで卵を見つめる。
 卵そのものはもちろん、彼女はさっき神官が言いかけていたことが気になっていた。
 よくわからなかったが、何かとても重要なことだったように思える。
 だが、いずれにせよ、卵の中身のことであれば、これからすぐに明らかになるはずだ。
 はたして“未来”なるものがどのようなものなのか、それが今わかる。
 吉と出るか凶と出るか。……できるなら、吉と出てほしいけれど。
「生まれるわ!」
 そう叫んだのは、誰だっただろう。
 衆目の集まる中、その声が招いたかのように卵の表面に無数のひびが入り、内側から弾けた。殻は細かな粒子となり、きらきらと辺りに降り注ぐ。
「……おお……!」
 ゼニス王が感嘆に唸った。

 生まれ出たそれは、光そのものとも見えた。
 鮮やかな色に輝く鱗にその身を包み、巨大な翼を広げた ―― 竜。
 神々しいとすら思わせられるその威容に、人々は畏れ、ある者はひざまずき、ある者は思わず平伏した。
 そして、バーバラは ―― 懐かしい、と感じた。
 ……ああ、そうか。
 唐突に、パズルのピースがぴたりと合わさるように、何もかもを理解する。
 ずっと昔から、わたしは知っていたんだ。
 なぜなら、この竜は ――

『私はマスタードラゴン。未来を統べる者』
 バーバラと向き合い、竜が語りかけてくる。
『私は汝の想いを糧に生まれた。汝が夢は、我が夢。我が夢は、汝が夢』
 ―― さっき、彼女が言おうとしていたのは、このことだったのだ。
 この“未来”はきっと、わたし自身の想いの化身であり、夢そのものでもあるのだと。
 竜は静かに問う。
『乙女よ。汝は私に何を望む?』
「望み……」
 口の中で繰り返す。
 ただひとつ、いつも胸に在り続けた願い。
 大切なひとと交わした、かけがえのない約束。
 考えるより前に、言葉は自然と零れ落ちた。
「わたしは……わたしの、望みは ――――!」

 その瞬間、魔力の奔流が竜を中心に溢れ、一帯を眩く染め上げた。

 ――――…………

『……乙女よ。無垢なるその祈り、聞き届けよう』
 厳かな竜の声を、バーバラは光の中で確かに聴いた。


   ***


 強大な魔力が放出された余波か、夢世界への感応は既に途切れ、夢見の水晶はただの透明な玉に戻っていた。
「な……何が……?」
 ぱちぱちと瞬きをしながら、チャモロが呆然とずり落ちた眼鏡を直した。
「確か、望みがどうとか……」
 太陽光が直撃してしまった時のように目元を何度もこすり、テリーが呟く。
「そう……そうだったのね。あの卵は、バーバラの……」
 ミレーユは理解の欠片をつかみ取ったような顔で、息を呑んだ。
「……もしかしたら」
 立ち上がり、ソールは外に向かって身を翻した。心がざわめく。ふくらむ期待と確かな予感に、胸がどうしようもなく高鳴っている。
「お、おい、ソール? どこへ?」
 ハッサンの呼びかけに、ソールは逸る気持ちを抑えて振り向いた。
「城 ―― レイドックへ。伝説の武具の封印を解きに行く」
「伝説の武具だって? だが、あれは……」
 それらを用いた夢世界に対する接触は、あれから真っ先に試みたのだ。そして ―― ある意味予想通りではあったが ―― 落胆の果て、平和な世に無用となったその他の強力な武器防具の数々と共に、封印されたのである。その際にはハッサンも同行していたため、経緯も重々承知していた。疑問に思うのも無理からぬところだったろう。
 しかし、ソールには確信があった。
 あの武具たちが、自分を呼んでいる。
 ―― 今、時は満ちた。
 かの城への導きに、我らが道標となろう ―― と。
「わかったわ。……みんな、私たちも一緒に行きましょう」
 ミレーユが首肯し、仲間たちを促した。


   ***


 少女は空を見つめていた。
 そわそわと浮き足立つ心が風に舞う。
 蒼い、どこまでも蒼い天空。
 大いなる魔を打ち倒したあの日に見たのと同じ、清々しくも寂しさを映す青。
 あれから焦がれ憧れ、この地より彼の地へと、ずっと心だけ飛ばし続けてきた。
 けれど、今は ――

「落ちつかないですか」
 顔なじみの神官が、背に声をかけてきた。
 そちらを見遣ると、彼女は困ったような笑顔をしていた。
「私たちも、すぐには慣れなさそうです。本当の意味での『肉体』を得たのは、これが初めてですからね。『心』だけで過ごしてきた日々は、あまりにも長かった」
 ふふ、と少女は笑い返した。
「そうね。それもあるけど」
 再び空に視線を戻し、不意に少女は声を上げた。
「……あっ」
「あれは ―― ?」
 神官もつられてそちらを見上げ、目を凝らす。
 それは初め、青空にぽつんと落ちた小さなしみのようなものだった。
 だが、見る間にこちらへと近づき、その輪郭を明らかにしていく。
 ―― 大空に羽ばたく、光の竜。
 迫り来るにつれ、その背にはいくつかの人影があることを認識できた。
「まあ……」
 神官がぽかんと口を開ける。
 その横で、少女は瞬きすら惜しみ、片時も目を離さずに竜とその背に乗った人々を見守っていた。
 竜が軽やかに旋回して少女たちの眼前で翼を下ろし、人影が降り立つ。
 そこには少女が信じていた通りの ―― そして、記憶にあるよりもいくらか大人びた面々がいた。
 その中で、純白の鎧兜をまとった若者が、彼らを代表するかのように一歩前に進み出た。
 以前の少年らしいあどけなさが薄れ、精悍さを増した彼が、あの頃とまるで変わらぬ優しい笑みを浮かべる。
「……やっと約束を果たせた」
 夢のような ―― いや、違う。『夢』ではなく『現実』の光景に、少女はゆっくり足を踏み出した。
 彼がこちらに手を差し伸べる。
 いつか、どこかの塔でめぐり逢った、あの時のように。
「おいで、バーバラ」

 もはや心を抑え込むことなどできはしなかった。
 涙に揺らめく視界をものともせずに、少女は彼の温かな腕の中へと、まっすぐ飛び込んでいった。


   ***


 ―― 終わりなき、良い未来を。


 −END−



<オマケのあとがき>

ずーっと長いこと書きたいと思ってて、ネタ(設定)だけは昔からあった話です。……調べてみて偶然判明したんですけど、どうやら10年以上前には既に考えてた模様。1999年って。うわあ。ラヴォス降臨するよ。(ゲームが違います) 本編EDの細かい部分を確認せずにうろ覚えで書き上げてしまったので、小説として書くための捏造改変じゃなく、素で間違って記憶してるところもあると思います汗。ED見たのも10年以上前っすよ……。

6のゼニスの城→4・5の天空城、伝説の武具→天空装備(たぶん)で、DQ4と5で天空と地上の行き来が可能になっている以上、どこかで現実=地上と、夢=天空のつながりができて、なおかつ天空人が地上の人間と同じ実体を持って、結ばれることもできるようになっているはずなんですよね。そして、天空装備として伝わっている、現実(地上)側に存在していたあれらを装備できるのは、もともと夢側の住人(天空人)じゃなく、6主だったわけで。なので、主人公、あるいはその子孫がどこかのタイミングでゼニス城に昇って伝えたんだろうと。……で、まあ、後の世で〜じゃなく、どうせだったら主人公とバーバラがそのまま素直に再会できたんだと、主バ好きハッピーエンド希望派としては考えたいのですよ。

ところどころ、以前書いた「予感」と「二分の一の永遠」にちょっぴりリンクしてます。ラストの部分はCDシアターも意識しましたが、一応「予感」の話の中でも、主人公、バーバラに手を差し出して握手してるんで。それと、バーバラの一人称が後半「わたし」なのは意図的なものです。DQ9のゲスト会話がきっかけで、ED後に口調が落ち着いたイメージになったんですよね。あっ、あと、アモっさん勝手に既婚子持ち(予定)にしてすんません……彼がEDに出てこない理由を考えてたらなぜかああいうことに。


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